多品種少量生産から、大量生産まで。
大技・小技を繰り出せるのは、高い技術とチームワークがあるからです。

私たちは小技も得意ですが、大技にも自信があります。
おもに自動車関係の部品をつくっているのが第4工場です。数の多い生産量をスムーズにこなすため、自動ロボットを導入することで無人・省力化を実現。24時間体制で生産されています。
多品種少量生産を行っているのが第2工場です。小ロットの場合は、1台の成型機の金型を1日に数回替えるなど、手間暇はかかりますが、1ヵ月に6,000件のオーダーでもカバーできます。
お客様のご要望は多種多様。どんな難問にも余裕をもって応えられるのは、これまで培ってきた高い技術力と息の合ったチームワークがあるからです。

「曖昧」や「憶測」はレッドカード。「事実」のみが問題を解決するための鍵です。

プラスチック部品の生産工程には、さまざまな問題や課題が少なからずあります。とくに不良品の発生は、大切なお客様にご迷惑がかかることですし、生産コストに跳ね返ってくるので大きな問題です。
不良対策をどうするのか? 私たちが実践しているのは、事実に基づく問題解決です。
まずやることが、不良品の現状を事実とデータに基づいて、徹底的に調べ、客観的にしっかり把握すること。現状把握ができたら、「なぜ起こったのか?」原因を探します。そして、改善のための対策。最終的には対策の効果を確認します。
課題の解決には「曖昧」や「憶測」は禁物。事実のみが結果を出すための鍵です。

金型をつくり、独自の生産システムを構築。常に「深化」と「進化」を続けています。

当社のプラスチック部品の生産工程は大きく4段階に分かれています。①金型設計・製作→②プラスチック射出成形→③樹脂成形品の溶着加工→④樹脂成形品のアセンブリ という4つのステップです。
プラスチック射出成形だけを行う会社は数多く存在しますが、金型づくりからアセンブリまで一貫してやっているのは、さほど多くはないはずです。
自社で開発した自動ロボットを導入したり、溶着や検査を独自のシステムで自動化しているのはもっと少ないでしょう。
さらに、三次元CADで部品のモデルをつくりお客様に提案したり、金型を設計する際に、流動解析ソフトを駆使し理想的な形状をシミュレーションしたり。プラスチック造形で、最先端のツールを駆使している会社は、ごくごく限られているのではないでしょうか。
生活者の趣向の多様化に伴い、メーカーさんも日々めまぐるしい変化をしている昨今。私たちも、世の中の流れに対して敏感に反応しながら、技を深め、より進んだ技術を身につけることが必要です。上田プラスチックは、常に前を向いて「深化」と「進化」を続けています。

 

金型設計・製作

「金型」が無ければ「プラスチック成形」は出来ません。「プラスチック成形」が無ければ「金型」は必要ありません。「金型」と「プラスチック成形」はそんな関係です。
金型製作は難易度が高いため専門の会社にお願いする事が多いですが、私たちはその一部を自社で設計し、製作しています。お客様の要求に細かく、スピーディに対応するためです。
金型は、作りたい製品の表裏逆の形状を金属加工によって製作するものです。ただ、溶かした樹脂がうまく流れないといった問題は日常的に発生します。そのため、私たちは樹脂流動解析ソフトなどを使い、コンピュータ上でのシミュレーションを行いながら、金型の最適な設計や仕様の決定を進めています。
金型はアナログ的な面が多分にありますが、その裏では最新のデジタル技術が駆使されているのです。

プラスチック射出成形

プラスチック射出成形は熱交換の技術をベースにした加工方法です。原材料を300度前後の高温で溶かし、80度ほどの温度の金型内に高速で注入し、一気に冷却します。そのサイクルは早い物で4~5秒ほど(一般的には20~30秒)です。
私たちは、過去の経験を通した膨大な試作、量産データを持っているので、様々なオーダーに正確かつズムーズに対応できているのです。
また、大量生産の場合は可能な限りの自動化に取組み、納期、品質、コストの維持に努めています。

樹脂成形品の溶着加工

溶着とは、樹脂部品同士を熱を加えて溶かすことで接着し、固着させる工程の事です。
私たちはこの溶着を、会社の技術課題として意思(ヒト、モノ、カネ)を込めて取り組んでいます。溶着設備も自社で設計開発しており、特に大量生産品の場合は、後工程もロボットによる自動化を実現しています。
現在の主力は自動車のブレーキオイルリザーブタンク。溶着不良が発生するとオイル漏れが発生し、人の命に関わります。そのため、絶対に失敗しない、確実な作業が必要になるのです。

樹脂成形品のアセンブリ

プラスチックの単品を組み立てたり、金属を挿入したり、シールを貼るなどして付加価値を付ける事で、お客様の要望により細やかにお応えする事が出来ます。これをアセンブリ品と呼び、当社は積極的に受注をしています。
特に大量生産品の場合はロボットによる自動化が基本です。例えば、ランダムに置かれている製品の状態をカメラがとらえ、どの部品をキャッチしに行くかをロボットに指示。ロボットの手が正確に掴んで組立てを開始します。ここでは検査を行うのもロボットです。
一方で、少量生産品は教育を受けた熟練作業者の手による作業を行います。
人力でやる部品、ロボットでやる部品、いろいろありますが、どちらも正確です。